KENWOOD media kegシリーズ「HD30GB9」のHDDを換装してみた!

KENWOOD(ケンウッド) media kegシリーズのプレーヤーといえば、HDDオーディオプレーヤーとして世界で初めてデジタルアンプを搭載した製品で、値段が高いけど高音質ということで、一部のマニアの人には大絶賛された一品です。
そんな高音質なプレーヤーと言えども、今と比べると旧世代のプレーヤーなので、HDD容量が小さい。私の持つHD30GB9はHDDの容量が30GBなので、wavファイルだとすぐに容量がいっぱいになってしまいます。そんな訳で今回HDDの容量を大きいものに換装する方法を紹介したいと思います。
media kegシリーズのHDD換装における前提条件
HDD換装にはいくつかの条件があります。知らないと損するところなので、記事を読んで換装する際には注意してください。
HDD

まず大前提として、media kegシリーズにはHD20GA7/HD30GA9/HD30GB9/HD60GD9の4種類ありますが、HD20GA7/HD30GA9/HD30GB9で用いられているのはHDD 1.8inch 5mm IDEのもの、HD60GD9はHDD 1.8inch 5mmZIF(LIF)です。
・HDD 1.8inch 5mm IDE
HD20GA7/HD30GA9/HD30GB9
・HDD1.8inch 5mm ZIF(LIF)
HD60GD9
換装において言えばHD60GD9は簡単に出来ます。HD60GD9はHDD1.8inch 5mm ZIF(LIF)なので、HDDさえ手に入ればそのまま交換して中身を移せば換装は完了です。
問題なのはHD20GA7/HD30GA9/HD30GB9です。1.8inch HDDで厚さ5mmかつIDEのものの最大容量はMK4007GALで40GB。残念なことながら今現在IDEのHDDは生産終了して入手困難な現状です。とりあえずIDEは手に入らないのであきらめて、今回はIDE-ZIF変換アダプタ(後述)を使います。その話は後で書いているので、まずはHDDを選びましょう。
ここで重要となるのはHDD 1.8inch 5mm ZIF(LIF)であり、容量が大きいものが望ましい。そこでHDD 1.8inch 5mm ZIF(LIF)で容量が大きいものには以下の3つがあげられます。
・TOSHIBA MK1231GAL(120GB)
・TOSHIBA MK8025GAL(80GB)
・SAMSUNG HS12YHA(120GB)
まず、1.8インチのZIFタイプのHDDは販売数が少なく選択肢がほとんどありません。この中でSAMSUNGのHDDはちょっとあれということもあり、東芝製のMK1231GALにしようと思っていたのですが、以下の記事を見て中断しました。
■MK1231GALでの換装
http://www.hat.hi-ho.ne.jp/r-otsubo/accord/page058.html
上のサイトの人がHD60GD9でMK1231GALを用いた換装を行っていました。どうやらMK1231GALはiPod用に生産されたものらしく、iPod以外のデバイスでは認識はするが、エラーが出て使い物にならないらしい。先人達の努力によって明かされた情報によって助かりました。このおかげで無駄なHDDを買わずに済んだのだから本当にありがたいことである。
よって今回はMK8025GALで換装を行うことにした。もちろん120GBで出来ればなお良かったのだが、できないものは仕方がない。30GBから80GBへの換装でも容量は十分増えているのでここはMK8025GALで妥協することにした。
ケーブル

ここはHD20GA7/HD30GA9/HD30GB9の人だけがネックになるところです。HD20GA7/HD30GA9/HD30GB9はケーブルがIDE用なため、ZIFタイプのHDDを購入してもそのままでは使い物になりません。
最初HD30GB9の内部を見たとき、ZIFコネクタで普通につなげばZIFタイプのHDDを認識してくれるんじゃないかと思っていたのですが、よくよく調べてみるとフレキシブルケーブルは特殊な配列になっているらしく、そのまま挿しても使えないことが判明。
■HD30GA9 HDD換装のためのケーブル作成
http://www.geocities.jp/smallbear_since2005/HD30GA9/
上のサイトでケーブルの自作を行っている人がいました。こんなケーブルの自作なんて、知識のない自分にはできないですし、手間もかかってしまいます。
そこで今回はZIFからIDE変換アダプタを使います。ただし、普通に売っているものだと、基盤が固くプレーヤー内に収まらないので、今回はちょっと特殊なものをヤフオクで入手しました。Yahoo!オークションで「1.8”P-ATA HDD変換アダプター」で検索すると出てきます。

ちなみに変換コネクタには色々あるようで、eBeyでは上記のような小さい変換アダプタも売っているようです(iAudio M3 80GBの記事から画像引用)。個人的にはこれが欲しかったのだが、eBeyで買ったことないし、海外からの発送だと時間かかるだろうし、面倒なのでヤフオクで購入しました。
media kegシリーズのHDD換装方法!

1 先ほど前提条件で選んだMK8025GALと1.8 P-ATA HDD変換アダプターを用意します。

2 まずは横にあるバッテリーのスライドをoffにします。下のネジを2つ外して、横にスライドさせると開くことが出来ます。この時配線があるので慎重に開けてください。

3 HDDからの配線を外した状態にします。

4 HDDを取り外します。左が新しいHDD(MK8025GAL)で、右が入っていた古いHDD(MK3006GAL)です。

5 接続部の黒いレバーを上に上げます。

6 MK8025GALにと1.8 P-ATA HDD変換アダプターを挿します。

7 HDDをケースに設置します。

8 1.8 P-ATA HDD変換アダプターとプレーヤーのケーブルを接続します。

9 ケースを閉じて、バッテリーのスライドをonにします。「System error」と表示されることを確認します。

10 USBに接続します。

11 Fat32Formatterをダウンロードして、HDDを選択してFAT32でフォーマットを行います。。

12 C:\Program Files\KENWOOD\HD30GB9\BACKUP内にあるファイルをHDD内にコピーします。

13 これで起動することができます。初期設定が終了後、詳細画面でHDD容量を確認すると76289MB(80GB)と表示されます。
これで換装終了です。
今回の個人的感想
えー、今回の記事は個人的なメモではないですが、かなり需要が絞られるマイノリティなニーズ答えるような記事になっています。ぶっちゃけ書くかどうか迷った結果、誰かの役に立てばいいと思い記録に残しました。まあ、KENWOODのHDDプレーヤーを持っている人ってものすごく少ないんですけどね。
別の見方をすれば、1.8インチでIDEのHDDを使っている機器を持っていて、なおかつ換装を考えている人にはかなりの朗報な記事でもあると思います。市販されているZIF-IDEの変換は基盤がついていてケース内に収まらないので、そういったオーディオプレーヤーやノートパソコンとかを持っていて、HDDの換装を考えていた人には使える情報なのではないかと。まあ、ものすごいニッチな需要だとは思いますが、そういう方法もあるってことを知っておくのはいいことだと思いますしね。
とりあえず容量が80GBになったことで、ファイルサイズを気にせずどんどん音楽ファイルを入れられるので快適です。目立った不具合もまったくないですしね。HD20GA7/HD30GA9/HD30GB9を持っていて、容量を増やしたいという人にはお勧めです。しかしながら、最近は1.8inchのHDDはどんどんSATAに移行しており、ZIFタイプのHDDは少なくなって来てます。換装するなら早めにやっておいたほうがいいと思います。
次回は「続・KENWOOD media kegシリーズ「HD30GB9」のHDDを換装してみた!」を書きます。
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縮小写真の上の数字が邪魔くさい。
クリックして拡大すれば消えるけど、
そもそも記事内の写真に通し番号を打つ必要がないな。
管理するのに便利なのかね?
私は数字が邪魔だとは思いませんでした
逆に結構いい考えだなと思います
他の方はどうなんでしょうね?
自分も邪魔だとは思いませんでした。
この説明はこの画像のことというのがひとめでわかって
いいと思いますが。。。
とりあえず必要なところには歌舞ってなさそうだし
問題ないんじゃネ~の?
本文「wavファイルだとすぎに」のところ「すぐに」の誤字では?
誤字のところは修正しました。
ご報告ありがとうございます!
cowonな俺には関係ない記事だなー^^;
まだこれって製造してたっけ?