AndroidのランタイムをARTに切り替えてアプリを高速化する方法!

今回はAndroid 5.0(Lollipop)で完全移行される新しいランタイムのARTをAndroid 4.4(KitKat)でも使えるようにする方法を紹介したいと思います。新ランタイムのARTではアプリのCPU速度が2倍に向上して、実行速度と処理効率が大幅に改善されてアプリの高速化が可能です。
今はまだAndroid 5.0が使えるのは一部の端末のみですが、Android 4.4ユーザでもAndroid 5.0の速さを体感することができます。これには少しデメリットがあり、ARTに対応していないアプリは動かなくなります。しかしながらAndroid 5.0の普及とともにそういうアプリは淘汰されるのでしばらく待てばほとんどのアプリがART対応になるはずです。
ランタイムをDalvikからARTに切り替える方法!

Androidの「開発者向けオプション」は4.2以降のデバイスでは標準では表示されないようになっています。まずは設定から端末情報を開きます。

ビルド番号を7回タップすると「これでディベロッパーになりました」と表示されます。

設定に「開発者向けオプション」が新たに表示されるようになっているので開きます。

「ランタイムを選択」を押します。

「Dalvikを使用」から「ARTを使用」にチェックを切り替えます。

「再起動して、ランタイムをlibdvm.soからlibart.soに変更しますか?」と表示されるので「OK」を押します。

シャットダウン後、アップデートが始まるのでしばらく待ち、起動すれば切り替え完了です。ARTからDalvikへ戻すには逆の手順を行うだけで簡単に元に戻すことができます。
ベンチマーク

Galaxy NexusでのARTでのベンチマーク。DalvikのスコアはGalaxy Nexusで表示されているので省略しました。約1.5倍のスコアになっています。

Nexus4でDalvikでのベンチマーク。

Nexus4でARTでのベンチマーク。Dalvikに比べて約1.5倍のスコアになりました。

Nexus7でDalvikでのベンチマーク。

Nexus7でARTでのベンチマーク。こちらもDalvikに比べて約1.5倍のスコアになりました。
ベンチマークを見る限りだとDalvikからARTに切り替えることでCPUのスコアが2倍にあがっています。ほかのスコアは大差ないので、ARTに切り替えることで得られるメリットは大幅なCPU速度の向上ですね。これだけでもランタイム切り替えの恩恵としては非常に大きいものだと思います。
今回の個人的感想
今回はランタイムの切り替えによってAndroidのアプリを高速化する方法についてでした。こんな簡単なランタイムの切り替えでベンチマークのスコアが1.5倍になるんですからすごいですよね。Nexus4のベンチマークのスコアがNexus5並の数値になりました。Galaxy Nexusのような古い端末で処理の重いアプリを動かしてもカクつくことがなくなりましたし、効果は絶大です。ちなみに処理効率の向上によってバッテリーの持ちも少し改善するとか。
今回のARTへの切り替えは開発者テスト用に公開されていたものなのですが、去年のAndroid 4.4の時点でテストできる環境だったのに未だにARTに対応してないアプリも結構ありますよね。それが問題でパズドラなんかはARTを使っているAndroid 5.0にアップデートしたら使えなくなるのでアップデートしないように告知している訳です。準備期間はちゃんとあったのに何もしていないと直前で困ってしまうという良い例ですね。ARTだと使えないアプリも、今後のLollipopの普及と共にARTへの対応は必須になりますし、使えないアプリは淘汰されていくことでしょう。そんな訳で私の持っている端末はみんなDalvikからARTに切り替えてしまいました。
Android 4.4の方はぜひARTを試してみてはいかがでしょうか?
こんにちわ。
上記の設定、Nexus7で行おうと思ったのですが
開発者むけオプションの項目に「ランタイム選択」がありません。
Nexus7 2012モデルですが、2012年モデルには
搭載ないのでしょうか。
>>10478
Androidのバージョンは4.4になっていますか?これはハードウェアではなくソフトウェアのものなので4.4ならば必ずあると思います。
4.4.4なんですけど、やっぱ、無いんですよね〜
4.4でのART搭載してるかどうかはメーカーによります
yoga tablet2(4.4.2) もこの項目無いです。
Nexus7 2012 バージョン4.4ですが、この項目がやはり、ありません。