Android端末をWi-Fi経由でadb接続する方法!

Android端末をコマンドライン上から色々な操作を行うことができるadbコマンドですが、通常adb接続する際にはパソコンとAndroid端末をUSBで接続したまま行うと思いますが、今回はWi-Fi経由でadb接続する方法を紹介したいと思います。この方法はUSBが無いAndroid端末などにも使えるので覚えておいて損はないでしょう。
Android Debug Bridge(adb)は、接続されたAndroid端末と通信できる用途の広いコマンドラインツールです。今回はAndroid SDKがインストールして、コマンドプロンプト上でadbコマンドが使える状態になっていることが前提となっています。導入していない人は、先にAndroid SDKをインストールしてAndroid SDKのPathを通してください。
Android端末でUSBデバッグを有効にする方法!
Androidの「設定」から「システム」にある「開発者オプション」を開いてUSBデバッグをONにします。※開発者オプションがすでに表示されていて、USBデバッグのやり方が分かる人はAndroid端末をWi-Fi経由でadb接続する方法!まで飛ばして読んでください。

Androidの「設定」から「システム」にある「端末情報」にあるビルド番号を連続でタップします。

「これでデベロッパーになりました!」と表示されればOKです。

これで「開発者オプション」が表示されるようになっています。

「開発者オプション」を開いてUSBデバッグをONにします。
Android端末をWi-Fi経由でadb接続する方法!

ここからはPC側での操作となります。ここからはAndroid SDKをインストールして、コマンドプロンプト上でadbコマンドが使える状態になっていることが前提なります。導入していない人は、先にAndroid SDKをインストールしてAndroid SDKのPathを通してください。
Download Android Studio and SDK tools
コマンドプロンプトを起動します。※AndroidによってはUSBで接続しなくてもできる端末もありますが、できない端末ではここでPCに一度接続する必要があります。また、Android端末とPCは同一ネットワーク内にある必要がありますので注意してください。

「adb tcpip 5555」と入力します。
adb tcpip 5555

「adb connect 192.168.X.X:5555」と入力します。192.168.X.XはAndroidのIPアドレスを入れてください。AndroidのIPアドレスはシステム→端末情報→電話の状態にあるIPアドレスで表示できます。
adb connect 192.168.X.X:5555
connected to 192.168.X.X:5555と表示されれば接続成功です。 unable to connect to 192.168.X.X:5555だと失敗しているので、もう一度USBデバッグがONになっているかなどの設定や接続を確認します。
Wi-Fiでの接続が完了してしまえば、もうUSBケーブルはAndroidから外してしまっても大丈夫です。

adb接続できているデバイスの確認は「adb devices」と入力します。
adb devices >List of devices attached >**************** device
deviceと表示されればOKです。unauthorizedの場合は
adb kill-server adb start-serverを試してみてください。

「adb shell」と入力してshellを使ってみましょう。lsしてみました。これで端末にきちんと接続できて、端末内のファイル一覧が取得できていることが確認できました。

端末のadb接続を解除したい時は「adb disconnect」と入力してください。
adb disconnect
今回の個人的感想
今回はWi-Fi経由でAndroid端末にadb接続する方法の紹介でした。この記事自体は次に公開する予定の記事の前段階として必要なものなので、ちょっと特殊な方法の紹介でした。普段adb接続する際にはUSBでやるのが当然の流れですし、Wi-Fiから接続するのが役に立つのはUSBがないような特殊デバイスのAndroid端末に限られますね。次回はこの方法を使って、USB接続できないdTVターミナルにWi-Fi経由でアクセスして色々と改造してみたいと思っています。
ちなみに普通にスマホやタブレットを使う場合は、USBで有線接続のほうが楽です。Wi-Fi経由でAndroid端末にadb接続すると言っても、一部デバイスを除くと結局最初にUSB接続が必要だったりするので、それだったら最初から無線接続に拘る必要はないのかもしれませんね。でも、設定した後は自由に外して動かせるので、ケーブルが邪魔とかそういった理由がある場合には役に立つかもしれません。
adb接続はAndroidを色々といじる際にはよく使いますし、こういう知識は一応覚えておくと何か使える時が来るかもしれませんね。