64bit対応のRAMディスク構築ソフトDataram RAMDisk!

ここ最近、Windows7くらいから64bitのOSが主流になりつつあり、メモリ価格の低下も相まってパソコンに大容量のメモリを積んでいる人も多いことと思います。メモリ容量が余っている場合には、RAMディスクを作成して活用することで、よりPCを快適に使うことが可能になります。
そこで今回紹介するのは、64bitに対応しているRAMディスクを構築するためのソフト「Dataram RAMDisk」です!RAMディスク作成ソフトはフリーでもいくつか存在していますが、64bit対応のものはあまりありません。「Dataram RAMDisk」は64bitに対応しており、RAMディスクの容量が4GBまでなら無料で使うことができます。
4GB以上の容量のRAMディスクを作成する場合には、別途有料版を購入しなければなりませんが、容量が4GB以上のRAMディスクを必要とする人はあまりいないと思われるので大した問題ではありません。
RAMディスクを使うメリット!
RAMディスクを使うメリットはいくつかありますが、一番はその速さです。書き込み、読み込み共に非常に高速です。速いといわれているSSDですら、引き離すほどの圧倒的な速度を持っており、HDDにいたってはお話にならないくらい速度に差があります。
ベンチマーク

これはRAMディスクを作って書き込みと読み込みのベンチマークを測定したものです。左がRAMディスクで、右がSSD(64GBx2 RAID0)です。SSDが速いといってもそれはHDDと比較して速いというだけで、RAMディスクはそれを上回る速さだということが分かると思います。HDDのベンチマークは割愛しますが、気になる人はCrystalDiskMarkを使って測ってみるとその遅さに絶望できますよ。
高速化以外にも、RAMディスクを使うことでSSDの書き込み回数を減らすことができます。メモリ容量が大量になくても、500MBでもRAMディスクに割り振ることで十分に書き込み回数を減らすことが可能ですし、高速化することができます。
「Dataram RAMDisk」のインストール方法!

Dataram RAMDiskの公式ページにアクセスして、Download RAMDiskの「Download it」を押してダウンロードします。

ダウンロードした「Dataram RAMDisk.msi」を起動します。

「Next」を押します。

「I accept the license agreement」にチェックを入れて、「Next」を押します。

「Next」を押します。

インストール先を指定して、「Next」を押します。

「Next」を押します。

インストールが終わるまでしばらく待ちます。

「Finish」を押して、インストール終了です。続いて、Dataram RAMDiskでのRAMディスク作成方法をご覧ください。
「Dataram RAMDisk」のRAMディスク作成方法!

Dataram RAMDiskを起動します。

「Unformatted」にチェックを入れて、Disk Sizeを指定した後、「Start RAMDisk」を押します。
今回はZenbookは4GBしかメモリがないので、512MBで指定しました。メインPCではメモリが24GBと余っているので上限の4GBで作成しました。自分のPCに合せて任意のサイズを指定しましょう。

RAMディスクの作成が終わるまでしばらく待ちます。

「RAMDisk started successfully」と表示されればRAMディスクが作成されました。ただし、この状態だとまだ使用できないので以下の手順を行います。

Windowsボタンにある「コンピューター」を右クリックして、「管理」を開きます。

記憶域にある「ディスクの管理」を開きます。

ディスク領域が表示されるので、黒い未割り当てのディスクを探します。

「未割り当て」の部分で右クリックして、「新しいシンプルボリューム」を押します。

「次へ」を押します。

シンプルボリュームサイズを指定して、「次へ」を押します。

RAMディスクで使うドライブ文字を指定します。今回はRAMディスクが他のドライブと違うことが分かりやすいように「Z」を割り当てます。

ファイルシステムを「NFTS」で指定して、「次へ」を押します。

「完了」を押します。

コンピュータを開いて、Ramdisk(Z:)ができていれば成功です。
TEMP(TMP)フォルダをRAMディスクに移動する方法!

Ramdisk上にTEMPフォルダを作ります。

「Load and Save」タブを開いて、「Load Disk Image at Startup」にチェックを入れて「Save Disk Image Now」を押します。

「OK」を押して保存します。

「Windowsキー」+「Pause Break」を押して、「システム」を開いて、左にある「システムの詳細設定」を開きます。

「環境変数」をクリックします。

ユーザーとシステムの環境変数の編集を押して、TMPとTEMPの値をZ:\TEMPに変更します。
これでシステムのテンポラリをRamdisk上に置くことができました。この作業の効果としてはパソコンの速度の向上のほかにHDDの書き込みを減らすことができます。
ブラウザのキャッシュをRAMディスクに移動する方法のまとめ!
この他にブラウザのキャッシュをRamdisk上に置くと非常に高速にWeb巡回を行うことができます。この記事に移動方法を載せると記事が長くなりすぎるので、ブラウザ別にブラウザのキャッシュをRAMディスクに移動する方法を別記事に書きました。
ブラウザのキャッシュをRAMディスクに移動する方法のまとめ!IE、Firefox、Chrome、Operaなどのキャッシュの移動方法を記しているので、併せてご覧ください。
今回の個人的感想&まとめ
今回は久しぶりにRAMディスクの記事を書きました。RAMディスクに関しては、Gavotte Ramdiskで32bit Windowsのメモリ4GBの壁を超える方法!という32bit用のRAMディスク記事を書いていましたが、今回は64bit用でした。
Dataram RAMDiskは、簡単に使えて良いですね。私の環境では、RAMディスクの速度はSSDの10倍くらい、HDDに関しては最大5000倍くらい速いので導入する価値はかなりあると思います。HDD環境の人は絶対に入れたほうが良いですね。
そういえば、Dataram RAMDiskはメインPCにSSDを導入した時にも、スクリーンショットと記事の下書きを書いたはずなのですが、なぜかどこを探しても見つからず、前回の記事でレビューを書いたZenbookのセットアップで結局全てやり直しました。それにしても今回はスクリーンショットが多いので大変でした。明日は関連記事としてSSD書き込み対策記事を公開するのでそちらもよければご覧ください。
参考になりました。ありがとう!
とても役に立つ情報でした!ありがとうございました!
1つだけ、お知らせです。
このページに載っている、キャッシュの移動方法ページへのリンク(ブラウザのキャッシュをRAMディスクに移動する方法のまとめ!)が、ZenBookへのページになっていました。
1043が正しい場所のようですね。
>>めがねざるさん
リンクの方を修正いたしました。
ご報告ありがとうございます!
zenbookを購入し,上記のRAMディスクの設定をしてからテキスト,画像を含め,一切の[貼り付け]ができなくなってしまいました.(コピーはできるのですが)
上記の設定を解除したいのですが,どのようにすればよいか教えていただけませんでしょうか.お忙しいなか申し訳ございません.
すいません。
工程の7あたりで出てきたドライブ(Z)はシャットダウンしたり再起動したら消えてしまうんですか?
一応「未割り当て」として残ってはいるんですけど、一回一回設定しないとだめなのでしょうか?
>>名無しさん
初回だけ設定すれば、その後は設定を保存しているので何もする必要はありません。たぶん設定の保存に失敗しているのではないでしょうか?
すばらしく役立ち、わかりやすい記事でした。
ありがとうござます。
DataramRANDiskを紹介いただきありがとうございます。
早速使ってみました。
RAMDiskはSSD上にできたのですが、気がついたらデスクトップにZというフォルダもできていました。
その中にはまたTEMPというホルダがあって、その中はさらにLowとかVBEのホルダとファイル類が入っています。
このままで悪さ(?)はしないようですが、このZをゴミ箱に捨てると、それまで使っていたOffice/Excel,Wordが開かなくなります。
これで正しくDataramRAMDiskは正しく設定されていると考えてよろしいのでしょうか?それとも何か間違ってしまったのでしょうか?
教えていただけば助かります。
自己レスです。
私のSSD換装が悪かったようで、もう一度換装をやりなおしたら変な現象は消えました。お騒がせしました。
あらためてRAMDiskためしてみます。