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さくらインターネットでPHPモジュールモードが使える新サーバーに移転しました!

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先週の記事でもお知らせしていたとおり、先週の木曜と金曜にサーバーの移転作業を行いました。この作業でNetaGearやShopDDの一部を含むいくつかのサイトをさくらインターネットでPHPモジュールモードが使える新サーバーに移転しました。

このPHPモジュールモードが使える新サーバーでは従来よりPHPのアプリケーションを最大で16倍高速化するというのを謳い文句にしているサーバーです。以前から新サーバーへの移転は考えていたのですが、作業が面倒でなかなか踏み切れなかったのですが、ついに移転を決意して実行しました。

以前のサーバーもさくらインターネット

Sakura

ちなみに移転前もさくらのレンタルサーバーでスタンダードプランを使っていました。つまりPHPモジュールモードが使える新サーバーを使いたいがために、さくらインターネットのスタンダードプランからスタンダードプランに変えるということをしました。

この行為は知らない人にとっては完全に意味不明だと思うので詳しく説明すると、さくらインターネットのスタンダードプランでPHPモジュールモードを使えるのは、サーバ番号がwww3701~と比較的新しく契約したユーザーだけなのです。www3700以前の古参ユーザーは、PHPモジュールモードが使えず、古いサーバーで現状のまま使うか、新規で契約し直して新しいサーバーに移転するしかありません。

待っていればwww3700以前の古くユーザーにもPHPモジュールモードを使えるようにさくら側がしてくれるのではないかと淡い期待を持ちつつ一年ほど待っていましたが、結局そういう対応もなく放置でした。そういう訳で待ってても改善されなさそうな感じがしたので今回の新サーバーへの移転を決意しました。

クーポンコード

Coupon

さっきの話だけ聞くとさくらインターネットは既存ユーザーを蔑ろにしているという印象を受けた方もいるかも知れませんが、一応救済処置として既存ユーザーには「さくらのレンタルサーバ スタンダードプラン乗り換えクーポン」が配布されているようです。過去のメールを探してみると見つかると思います。ちなみにクーポンコードの有効期限は2019/6/30となっていたので、既存ユーザーで新サーバーへの乗り換えを検討しているひとはお早めに!

有効期限
2019/6/30
クーポン利用可能プラン
さくらのレンタルサーバ スタンダード
値引き金額
1,544円(初期費用+ご利用料金1ヶ月分)

さくらのレンタルサーバー(スタンダードプラン)

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ライトスタンダードプレミアムビジネスビジネスプロマネージドサーバ
月払い129円/月※2515円/月1,543円/月2,571円/月4,628円/月12,960円/月~
年間一括※11,543円/年5,142円/年15,428円/年25,714円/年46,286円/年142,560円/年~
サーバー共有/専有共有まるごと 1台専有
ディスク容量10GB100GB200GB300GB500GBHDD700GB SSD360GB

さくらのレンタルサーバーは最安値は月額129円からプランが用意されていますが、私が契約しているのは月額515円のスタンダードプランです。なぜスタンダードプランなのかというと、データベースが使える最安値のプランだからです。今のWEB業界でサイトを作る上でデータベースはほぼ必須と言っても過言ではないです。そんな訳でデータベースを使えるスタンダードを使っています。ちなみに年契約で使うと5,142円と2ヶ月分お得に使うことができるのでおすすめです。

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サーバー移転で行った作業

今回のサーバー移転作業で行った作業を大まかに説明すると以下のとおりです。これがAWSのようなクラウドでインスタンスを起動していくタイプならこんな面倒な手順を踏まなくても、サーバーのスケールアップが簡単にできるわけですが、いかんせんさくらのレンタルサーバーではそうは行きません。
  • 新サーバーでのComposerのインストール
  • アップロードされているファイルの移動
  • データベースのバックアップと移動
  • 旧サーバーでのSSLの削除
  • 独自ドメインの削除と移動
  • 新サーバーでのSSLの再設定・Crontabの再設定

流れとしてはこんな感じでした。ちなみにこの流れでやったんですが、想定外のトラブルも発生しました。新サーバーではデフォルトでMySQLのバージョンが5.7しか選べなかったため、ONLY_FULL_GROUP_BYのエラーが発生してしまいました。解決方法は以下の記事に記したのでこちらをご覧ください。

MySQLでONLY_FULL_GROUP_BYのエラーが出たときの対策!

この他にもCakePHP3の最新版に変えたことによる一部コードの変更などが必要になりました。大きなトラブルはこのあたりですかね。やはりバージョンが上がることで仕様が変わり、古いソースコードに変更を加える必要が出てくるのは仕方がないことです。

ただ、以前のさくらのレンタルサーバーではCakePHP3を使うために自分でintl extensionを導入する必要がありましたが、今は標準で入っているため簡単にcomposerで入れることができました。これは非常に楽でありがたかったです。

さくらインターネットの新サーバーは実際速いのか!?

Speed

新サーバーは実際に速いのかどうかが、みなさんが一番気になる点だと思います。NetaGearは完全にさくらのサーバー上なのですが、ShopDDについてはブログ自体はFC2のサーバーなのです。ShopDDで使用しているjsファイルやwebpなどの画像ファイル、RSSニュースなどで使っているjsonファイルはさくらのサーバー上から取得していますが、速度計測に関してはFC2のサーバーの速度も関わってきてしまうので参考値となります。

サーバーの速度

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 新サーバー旧サーバー
ShopDD.jp3.23s4.01s
NetaGear0.91s1.31s
重い処理3.38s45.95s

内部でやっていた重い処理は旧サーバーではかなり時間がかかっていたのですが、新サーバーに変わってから1/10以下の速度になり非常に快適になりました。ここまで変わるのかというくらい変化があり驚いています。NetaGearに関しても0.4s高速化されましたが、NetaGear自体が元々表示が速いサイトだったので体感速度的にはあまり違いが分かりませんでした。ShopDDの方は少し表示が速くなったかなという位な感じでした。以前のさくらのサーバーより少し高速になったことで、ちょっとだけレスポンスが良くなったものと思われます。

※計測方法はGoogle Chromeの開発者ツールを使ってNetworkタブの表示時間計測がFinishになるまでの時間を10回計測し、その平均値を載せています。

NetaGear

サーバースペック

Server Spec

■旧サーバー CPU Intel Xeon E312xx (Sandy Bridge) メモリー容量 18GB

■新サーバー CPU Intel(R) Xeon(R) CPU E5-2640 0 @ 2.50GHz メモリー容量 48GB

新サーバーではCPUも性能アップしている他にもメモリ容量が30GB増えているのが大きいですね。メモリは多いに越したことはありません。以前よりだいぶ安定して高速に処理してくれそうです。

503エラー

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まず、503エラーについて説明しておくと、503エラー(Service Temporarily Unavailable)はサーバー側のエラーです。ブラウザで返されるエラー番号で有名なのは404がありますね。400番代のエラーはクライアントエラー、500番台のエラーはサーバーエラーという風に分けられています。503は同時接続数が超過したり、サーバーの過負荷時に返されるエラーであり、これが返ってくるとリクエストしたコンテンツは取得できずエラーとなっていまいます。つまり503エラーは少ないほど優秀なサーバーと言えます。上記画像は旧サーバーのリソース情報から確認できるHTTP503 エラー発生状況です。平均して1日70程度のエラーが出ており、酷いときは1日350回ほどエラーが発生して表示できていないのが分かります。

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こちらが新サーバーのHTTP503 エラー発生状況です。サーバーを完全に移行したのが25日なのでまだ4日しか使っていませんが、それでもなんと503エラー発生件数が0件でした!これは素晴らしいです。

TTFB

TTFB

TTFB(Time To First Byte)とは「最初の 1 バイトまでの時間は、サーバーが応答を返すまでにかかった時間」を表しています。つまりサーバーの応答時間であり、これが速いとサイトの表示も速くなります。これはGoogle Chromeの開発者ツールなどでも確認できるので、サイトの高速化の際にはよくチェックしているのですが、新サーバーに移転してからはこれが全体的に速くなりました。

新サーバーではTTFBが大体50ms~100msくらいになったので合格点でしょう。旧サーバーではサーバーのスペックが低かったためかかなりTTFBが遅かったのですが、サーバーのスペックが上昇したことでその点が少し改善されているのは良いことですね。

GTmetrix

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サイトの読み込み速度などを評価してくれるGTmetrixでサイトを計測してみたのですが、以前より少しだけスコアが上がりました。旧サーバーではCSSやjsファイルの読み込みに時間がかかっていましたが、少しだけ改善された結果読み込み速度が上昇したようです。

GTmetrix | Website Speed and Performance Optimization

今回の個人的感想&まとめ

ついにさくらのレンタルサーバーを新サーバーに移転しました。実際移転の計画はずいぶん前から考えていたのですが、なかなかこういうのは時間と手間がかかるので後回しにしていたら、クーポンの期限が近づいてきてしまったので移転を実施しました。実は近日中に公開予定のあるサイトのためという理由もあったのですが、そちらも近いうちに記事で紹介したいと思ってます。今はバグがないかテスト中なのでもうしばらくで公開できる予定です。

今回のサーバー移転ですが、結果としては移転して大正解だったと思います。特にサーバーの性能アップに伴ってHTTP503エラーが全くでなくなってくれたのはありがたいですね。それに加えてサーバーの速度が上がったことでサイトの表示速度も上がりました。あと内部で動かしてる重い処理のプログラムが高速で動くようになったのは嬉しいですね。結構待ち時間があったのですが、今では実行してすぐに終わるようになったので非常に助かります。

CPU使用時間は旧サーバーは1日3時間以上でしたが、今は2時間ちょっとまで下がっているので、性能アップによる処理速度が上がってるのも実感できますね。新サーバーでスペックが上がって良いことばかりなので、もっと早く移転すればよかったですね。

旧サーバーを使っている方はぜひさくらの新サーバーに乗り換えてみてはいかがでしょうか? さくらのレンタルサーバを使ってみる!(無料2週間お試し)

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