発売延期が決定したネットワークレコーダー「nasne」が届いたので色々試してみた!

今回は、発売日前日になって急遽販売延期を決定して回収騒動となったSCEのネットワークレコーダー&メディアストレージの「nasne(ナスネ)CECH-ZNR1J」が本日到着したので軽くレビューを書きたいと思います。nasneは発売日前に回収という形が取られており、現在出回っている数はそう多くないはずなのでレア度はそこそこ高いかと思われます。
ちなみに、なぜ発売が延期になったのにnasneが手元に届いたのかというと、SONYからの回収通達よりも予約していた店舗からの発送が早かったため。お店からは「もし返品するなら到着後に直接ナスネ特設窓口へ電話してくれ」と連絡がありました。
ちなみに購入した場所は楽天のとあるお店で価格は送料込みで16980円という定価での購入でした。現在では、Amazonなどのネット販売では取り扱いを停止しているようです。
ネットワークレコーダー「nasne(ナスネ) CECH-ZNR1J」のレビュー!

nasneは500GBのHDDを搭載し、ネットワーク上に地上デジタル・BS/CS放送を録画できるNASです。nasne本体を家庭内ネットワークに接続することで、PlayStation3(PS3)、VAIO、PS Vita、Sony Tablet、Xperiaを使って番組視聴や録画が可能。放送中の番組や録画した番組を家庭内において、2つの機器で同時に楽しむことができる。
仕様
- 商品名
- 「nasne(ナスネ)」
- 型番
- CECH-ZNR1J
- 本体色
- ブラック
- 外形寸法
- 約43 x 189 x 136mm(幅 x 奥行き x 高さ)
- 質量
- 約460g
- RFチューナー
- 地上デジタルISDB-T x 1
- 衛星デジタル
- ISDB-S x 1
- 内蔵HDD
- SATA 2.5 inch (容量500GB)
- 入出力端子
- LAN端子(100BASE-TX、1000BASE-T)
- 消費電力
- 録画中、2ストリーム配信時9.5W
- 省電力モードスタンバイ時
- 1.5W
- ネットワークレコーダー機能
- DTCP-IP対応 、DTCP-IP Move対応 、ダビング10対応 、マルチクライアント対応(DTCP-IPストリームを同時に2本配信)
- メディアストレージ機能
- メディアサーバー機能 DLNA1.5対応
箱

届いたときは少し驚きました。torneはもっと大きいものだと想像していたのですが、思っていた以上に小さいです。

for PlayStation3、VAIO、Sony Tablet、Xperiaとなっています。あれ?vitaは?
同梱物

ナスネ本体 x 1 ACアダプター x 1 電源コード x 1 LANケーブル x 1 アンテナケーブル x 1 B-CASカード x 1 PS3R専用TVアプリケーション「torne(トルネ) 」(BD-ROM) x 1 クイックスタートガイド
本体

本体は思った以上にコンパクト。サイズ的には無線LANルータくらいの大きさですね

表面にはnasneの文字が刻まれています。

PS3と同様の丸みを帯びたデザインです。表面も新型PS3と同じような仕様になっています。

くぼみにはB-CASカードが刺さります。

端子はUSBとLAN、アンテナ線端子とパススルー端子、電源があります。最初は地デジ、BS/CSでアンテナ線を分けて繋ぐのかと思っていたらtorne同様に1端子なんですね。

中心部分は分厚いが、先端は細くなっています。上からのぞくと太く見えますが、斜めから見るとかなりスリムに見えます。
付属品

同軸ケーブルですが、付属品はF型接栓ではないのは残念。torneのときはF型接栓だった気がするのですが・・・。

ACアダプタはかなり小さいです。コンパクトでおいてあっても邪魔になりません。

めがねケーブルをさすタイプなのでめがねケーブルも付属していました。

LANケーブルはなぜこれにしたんだと声を大にして言いたい。nasneは本体から付属品にいたるまで黒で統一されているが、このlanケーブルだけ白・・・。これだけ白だと変にめだってよくない。

torneのソフトです。
torneを外してnasne単体で使う場合の注意点!

これは個人的にはまってしまって困った事例なのですが、過去にtorneを使用したことがあり、現在は地上デジタルチューナーtorneを外しているPS3の場合は、nasneを接続する際に注意が必要です。地上デジタルチューナーtorneをPS3から外し、「torne (トルネ)」を起動しようとすると、「チューナーが接続されていません」とメッセージが表示され起動しません。これにつまずいて、torneの再インストールなど様々なことを試してかなり時間が取られましたが、結局解決法は以下のとおりでした。
nasneのみを接続し、torneを外す場合は、以下の手順で「torne (トルネ)」のゲームデータを削除する必要があります。ゲームデータを削除すると、今まで PS3専用地上デジタルチューナーで録画した番組データが削除されるので注意してください。
■PS3から torne ゲームデータを削除する方法 1、(ゲーム) > [ゲームデータ管理] を選択します。 2、torneを△ボタンで選択し、削除を○ボタンで選択します。
ちなみに、PS3専用地上デジタルチューナーのtorneとnasneと併用して使用するとWチューナーとなり、2番組同時録画が行えます。
「nasne(ナスネ)」を様々な機器から使ってみた!

nasneは本体を家庭内ネットワークに接続することで、PlayStation3(PS3)、VAIO、Vita、Sony Tablet、Xperiaを使って番組視聴や録画が可能というのが特徴です。なので、色々な機器からテレビが見れるかどうかをテストしてみました。
PS3

PS3でnasneを扱うには、付属品のtorneのバージョン4.0をインストールして使います。元々torneを使っていた人にはなじみのあるインターフェイスなので、簡単に操作することができます。torneをインストール後に起動します。

設定画面ではnasneを選択します。

このようにnasneではBS/CSを扱えます。

PS3の設定からDTCP-IPを有効にしている必要があります。

tonreです。基本的なインターフェースはtorne時と同じですが、上にnasneの空き容量が表示されています。

番組表にはBS/CSが追加されています。今までの地デジの番組表から左に行くとBSの番組表、さらに左に行くとCSの番組表が見れます。

nasneにはUSB端子がついており、FAT32のHDDを認識することができます。私もとりあえず500GBのポータブルHDDを繋いで認識させてみました。

ちなみにPS3からはtorneをインストールしなくともDLNAのDTCP-IP対応なので、ビデオからnasneを選択することでテレビを見ることができます。ただし、この方法では視聴のみで録画はできません。
PSP

PS3へのリモートプレイを活用してnasneの操作を試してみました。以前torneでリモートプレイは、テレビの閲覧等の操作も行えるので、家の中でどこでもPSPでテレビをみることができました。

しかし、torneと違ってnasneではリモートプレイができませんでした。なぜかnasneではできなようです。torneでできていたことがnasneではできないのは謎ですね。うーん、これはVitaを売るための戦略なのか・・・?
torneの話ですが、PS3を一緒に起動しないといきないので色々と面倒ではありますが、ポータブルなPSPでテレビを見れるのはなかなか便利です。PSPの解像度は480x272と今の液晶と比べると解像度が低いですが、ちょっと見る分にはぜんぜん気になりませんし、ワンセグでテレビを見るよりかは遥かに画質がいいです。
PC

nasneをパソコンから操作するには、公式に動作確認されているのはSONYのVAIOだけですが、それ以外のPCでもDTCP-IP対応のソフトウェアがあれば閲覧・操作することができる可能性があります。私のPCにはDiXiM Digital TV plusが入っているので、それを用いて地デジなどの録画ファイルを見ることができるかどうか確認してみました。

先日購入した最薄部3mmの超薄型Ultrabook PC「ASUS ZENBOOK UX21E」を使ってテレビを再生したいと思います。このPCは一般的なパソコンであり、地デジ機能等は搭載していませんが、DTCP-IP対応のソフトウェアを用いることで無線LANでnasne経由することでワイヤレスでテレビが見れます。

実際にテレビを表示してみました。思って以上に普通に再生できました。ノートPCなので、家の中で移動しても再生できるのがいいですね。
ただし、この方法では、DiXiM Digital TV plusなどのDTCP-IP対応のソフトウェアが必要になるのがネックですね。DTCP-IP対応のソフトウェアは基本的に有料ソフトしかないので、見たい人はソフトを購入する必要があります。
ちなみにこの方法を用いる場合はそこそこのPCスペックが必要なようです。Core 2 Duo 1.2GHz程度のパソコンでは音声はでるが映像が出ない状態でした。
Android

Androidからnasneを操作するには、Xperiaが今年中に対応するという発表がされています。しかし、Android 4.0以降ならDTCP-IPに対応しているため、Androidアプリ「Twonky Beam」を用いることで見れるのではと思い、Android 4.0のリファレンスモデルであるGalaxy Nexusを用いて見れるか試してみました。
結果としては、認識はされて番組リストが取得でき、音声は出るのに映像が出ない。これについては非常に惜しいところです。まあアプリ側の問題っぽいのでバージョンが上がって改善されれば、どのAndroidでもテレビがみれるようになるのではないでしょうか。これって実現すれば結構すごいことですよねー。
噂の真相

ネットではHDDの破損による回収は建前で、nasneはTS抜きができる状態で出荷してしまったのではないか?という噂が囁かれていたので真相を確認してみました。nasneに接続した外付けHDDに適当に3分程度の映像を録画し、パソコンに接続してみました。普通にFAT32のHDDに400MBのDATファイルが保存されており、TSファイルがそのまま転がっているということはありませんでした。だれかがこれを解析すればあるいは・・・。ちなみに棒巨大掲示板ではLinuxで繋げば色々できるのではという話もありましたが、こちらも調べましたが隠し領域などはなかったです。
Twitterなどの情報を見る限りでは本当にHDDの動作不良により動かない人が結構いるみたいです。それならなんでファームウェア1.5の公開を見送ったのか?という疑問が残りますが、公式には全回収をうたっているので、そんな状態でファームウェアを公開するのもおかしな話なのかもしれませんね。
今回の個人的感想&まとめ
とりあえず使ってみた感じでは不具合らしい不具合はありませんでした。本当にHDDの破損なんてあるの?って言うレベルで何もないので拍子抜けです。ネットを見る限りでは結構不具合が出て起動しない人もいるので自分は運がよかったのかも。
使ってみた感想としては、nasneの不満は本体HDDの容量ですが、外付けで対応できるので特に問題はないでしょう。正直これがあればtorneはいらないと思います。nasneの利点はPS3がなくても動作するというところが一番大きいでしょう。torneの場合PS3に依存しているため、録画や視聴のたびにPS3を起動する必要がありますが、nasneでは単体ですべてをこなしてくれます。
それに加えBS/CSの録画と視聴がPS3、VAIO、PS Vita、Sony Tablet、Xperiaなどの様々な端末から可能ですからね。最初は16980円は高いように感じますが、実際使ってみると価格的にはtorne以上に魅力的だと思います。ノートPCでDTCP-IP対応ソフトを入れればワイヤレスでテレビも見れますしね。あとはファームウェア1.5のバージョンアップが待ち遠しいです。
早くnasneの販売が再開されて、vitaやXperiaなどで視聴できるようになるといいですね。 ネットワークレコーダー&メディアストレージの「nasne(ナスネ)CECH-ZNR1J」
レビューおつです。
torneのときもアンテナ線は真っ直ぐのタイプでしたよ
DTCP-IP対応ソフトってどのようなものがありますか?
DIXIM以外におすすめありますか?