無料で使えるVRoid Studioでオリジナル3Dキャラクターを作ろう!

今回はWindows・Macどちらでも使える無料で使える3DキャラメイカーのVRoid Studioを紹介したいと思います。3D制作の知識がなくても誰でも簡単に自分だけのオリジナル3Dのキャラを作り出すことが可能なソフトです。このすごい3Dキャラメイカーソフトを提供しているのは、なんとイラストや漫画を配信できるサイトとしても有名なpixiv(ピクシブ)です。
まだベータ版ではありますが、無料でなおかつ簡単にキャラメイクすることができるため、3Dキャラ業界にとってもかなりのインパクトを与えています。VRoid Studioで作成した3Dモデルは、各種3Dアプリケーションで利用可能なファイルにエクスポートすることができます。ベータ版ではVRM形式でのエクスポートに対応しており、今後、他のファイル形式でのエクスポートもサポートしていくとのこと。

今回はVRoid Studioのインストールから簡単なキャラの作り方を説明したいと思います。上記画像は私が適当に作った3Dキャラクターですが、これくらいならVRoid Studioに慣れていない私でも30分~1時間くらいで簡単に作れました。
そんなわけで今まで3Dキャラクターをモデリングしたことがない素人の方でも、簡単にオリジナルキャラを作れるように一つ一つ簡単に手順を記しました。基本的にVRoid Studioは直感的なソフトなので、基本操作を覚えてしまえば誰でも簡単に使いこなすことが可能です。この記事ではそのはじめの一歩として参考になれば幸いです。
3DキャラメイカーのVRoid Studioとは?
VRoid Studioは、人型アバター(キャラクター)の3Dモデルを作成できるWindows・Mac用アプリケーションです。誰でも無料で使うことができます。VRoid Studioでキャラクターを1人作成すれば、そのキャラクターをVRMに対応したさまざまなVR/ARプラットフォーム上でアバターとして利用することが可能となります。
VR/AR空間上やバーチャルYouTuberなどで、キャラクターの3Dモデルを必要とする人は増えている一方で、3Dキャラクターを1から作れる人はごく少数に限られてしまっています。また、3Dモデリング特有の知識や各ソフト上での複雑な操作を覚える必要があるため、平面上でイラストを描くことに長けているクリエイターでも、思い描いた通りに立体化できず、長い制作時間をかけてしまっているのが現状です。
VRoid Studioは、こうした課題を解決し、簡単な操作で理想のキャラクターをモデリングできるキャラクターメイカーです。誰もが個性豊かな自分のキャラクターを持ち、そのキャラクターを他者とのコミュニケーションや創作活動に活用できる世界を実現するため、「直感的に操作でき、クリエイターが既に持っているお絵かきのテクニックを最大限に発揮できること」を重視して開発されています。
VRoid Studio ベータ版(Version 0.1.1)の主な機能
- 髪型のモデリング
- 目・顔のカスタマイズ
- 髪・顔のテクスチャペイント
- VRM形式に対応したボーンおよび表情セットの生成
- VRM形式でのエクスポート
※VRM形式…オープンソースで提供されている3Dアバター向け汎用ファイルフォーマット
VRoid Studio ベータ版(Version 0.2.1)の主な機能
現在公開されているバージョン0.2では、これに加わえて、いろいろな機能が追加されています。
新機能
- 体型編集機能(簡易実装)
- 服のテクスチャペイント
- 撮影モード(簡易実装)
- 表情プレビュー
- 肌のテクスチャペイント機能(UV展開ペイントのみ)
- UV展開のメッシュガイド
- テクスチャペイントのブラシサイズスペース(UV, World)
- テクスチャのミラーリング機能
強化
顔編集機能
変更
撮影機能をメニューから撮影モードへ移動
改善
- 終了時のフリーズ
- 描画負荷
- UV展開ペイントの移動ツールのショートカット(シフト+左ドラッグ)
- ブラシ調整
- 細かいバグ修正
VRoid Studioのインストール方法!

VRoid Studioの公式サイトにアクセスします。
VRoid
VRoid StudioのダウンロードからWin版かMac版の最新バージョンのものをダウンロードします。

ダウンロードしたVRoidStudio-v0.2.1-win.zipを解凍すれば、もうVRoidStudioが使用可能になります。
VRoid Studioの基本的な操作

VRoid Studioの基本的な操作についてですが、まずはカメラ操作は最低限覚える必要があります。これを覚えないとカメラ視点を移動できないのでうまくキャラクターを作ることができません。下記のカメラ操作とショートカットキーは必須で覚えておきましょう。
カメラ操作
操作 | 操作方法 | 説明 |
---|---|---|
回転 | 左ドラッグ | カメラの視点をその場で回転させることができます |
移動 | Shift + 左ドラッグ Space + 左ドラッグ | カメラの視点をその場から移動させることができます |
ズーム | マウスホイール | カメラの視点をその場でズームすることができます |
ショートカットキー
操作 | 操作方法 | 説明 |
---|---|---|
保存 | Ctrl + S | 今作っている3Dキャラクターをファイルを保存します |
元に戻す | Ctrl + Z | 行った操作を一つもとに戻すことができます |
やり直し | Ctrl + Shift + Z | やり直しができます |
ヘア・ヘアグループ削除 | Ctrl + backspace Ctrl + Delete | ヘア・ヘアグループを削除することができます |
上記ショートカットキーはWindows版のものです。Mac版ではCtrlをCmdに置き換えて入力してください。
VRoid Studioでのキャラクターの作り方!

VRoidStudio.exeを起動します。開きたいウィンドウサイズとグラフィッククオリティとディスプレイを選択して「Play!」を押します。

VRoid Studioが起動します。

新規作成を選びます。

キャラ面を入力して「はじめる」を押します。

ロードが始まります。

キャラの原型が表示されます。VRoidStudioの基本的な画面構成の説明は以下のとおりです。
VRoid Studioの編集画面は顔編集、髪型編集、体型編集、衣装編集、撮影・エクスポートのタブに分かれています。それぞれの編集タブの構成は共通しており、左側のツールパネル、中央のカメラパネル、右側のプロパティパネルからなっています。
ツールパネルはさらにデザインタブとテクスチャタブに分かれています。デザインタブでは 主に形状の編集を行い、テクスチャタブではパーツのテクスチャの編集を行います。
顔編集

まずは顔編集です。自分の作りたいキャラクターになるように目、目元、眉、鼻、口、耳、顔の輪郭のパラメーターを設定していきます。

テクスチャータブから変更したい部位を選択して「レイヤー」を開くと、色などをオリジナルのものに変更できます。

この時上にあるミラーリングボタンを押すと片方のテクスチャを編集すると反対側にも反映されるようになります。左右対称のテクステゃの際には非常に便利です。

ブラシと色を選択して、目の色を変えていきます。今回は目の色を青く変えてみました。

まゆげを開いて基本色のカラーを選択すると色が変わります。

同じようにまつげなどもカラーも変えましょう。これで顔の編集は終わりです。
髪型編集

続いて髪型編集のタブを開いて髪型を作りましょう。基本となるプロシージャルヘアを使う方法と手書きの2つの方法があります。まずはプロシージャルヘアを使った簡単な手順を書きたいと思います。左パネルにある「プロシージャルヘアを追加」を押します。

すると何本かの髪の毛のセットが現れます。

これを後ろ髪にするために右パネルの「プロシージャルパラメータ」で位置を変えていきます。この時に「間隔」や「本数」などのパラメータを変更してもOKです。

「ヘアーパラメータ」の「太さ倍率」や「ハイライト位置」を調節して好みの後ろ髪にしていきます。

「形状」で「ふんわり」、「ぱっつん」、「イカ」、「イカちゃん」などを選択すると形状が変えられます。

イカちゃんを使えばイカ娘も作れそうです。

同様に前髪も「プロシージャルヘアを追加」で作ることができます。

このままでは貞子になってしまうので「プロシージャルグループ」の「毛先アーチ」を調節してあげればOKです。

あとは髪の色を指定してあげれば「プロシージャルグループ」による簡易な髪型作りは完成です。

ちなみに横の髪も左右分けて「プロシージャルグループ」で作ると楽です。

同様に左側も「プロシージャルグループ」で作ります。

右パネルで髪の毛の調整をするとこんな感じになります

先程までは「プロシージャルグループ」を使った方法でしたが、手書きでも髪型を作ることができます。左上にある「鉛筆マーク」を押して、髪の毛を生やしたい位置で左ドラッグしながら下にマウスを動かし、任意の位置で離します。たったこれだけで髪の毛を生やせます。
VRoidStudioの強みはこの手書きの髪型作成とも言えるので、これはぜひ使いましょう。ただし、手書きだと生え際の位置が難しいです。

このように前髪を手書きグループで作りました。
体型編集

体型編集のタブではキャラクターの体型を指定することができます。

このように胸を大きくしたりできます。逆に小さくもできます。
衣装編集

衣装編集のタブでは衣装を編集することができます。リボンのテクスチャでリボンの色などを変えることができます。

制服の色も変更可能です。
撮影・エクスポート

撮影・エクスポートでは表情を変えたり、ファイルをエクスポート表示を変更することができます。

表情の設置は右パネルで変えられます。

怒りのパラメータを上げてみました。

喜びのパラメータを上げた状態です。表情が動くと良いですね。

パラメータは複数組み合わせることもできます。

これでとりあえずの完成です。
髪型の変更

番外編としてちょっと髪型の変更について追記です。一度作ってしまえば髪の毛の色などは簡単に変更可能です。

髪型編集でマテリアルの基本色、影色、ハイライトをいじれば髪の毛の色も簡単に変えられます。

今回は白にしてみました。

全体はこんな感じです。

ちなみに後ろ髪のプロシージャルグループを選択して長さを長くするとロングヘアにすることもできます。

ロングの場合は服に髪の毛が突き刺さっていますね。
今回紹介したのは本当に簡単に最低限ですが、キャラクター作成の大まかな手順の紹介でした。もっとこだわりたい人は髪の毛の本数をもっと増やして、テクスチャもいろいろといじっていくことでオリジナルのキャラを作ることができると思います。他の人の作っているのを見るとものすごいクオリティのものあったりしますし、そういったものを参考にしつつキャラメイクしていくととても楽しいですね。
また、作った3Dキャラはエクスポートすることで他の外部ソフトで読み込んで使うことができます。これを行うことで今まで以上に幅広くクリエイティブに展開していくことができますね。
今回の個人的感想
今回は無料で使える3DキャラメイカーのVRoid Studioベータ版の紹介でした。3Dモデリングソフトは過去にblenderを使って軽くキャラクターを書いたことがありましたが、かなり難易度が高かった印象でした。しかし、今回紹介したVRoid Studioはもっと直感的にかつ今まで3Dモデリングの知識がない人でも簡単にキャラクターを作ることができてしまうという本当によくできたソフトだと思います。しかも、これが無料で提供されると言うんだからものすごい驚きです。しかもVRoid Studioはzipファイルで配布されており、ダウンロードして解凍するだけですぐに使えるのがいいですね。
今回は軽く使ってみただけですが、それでもすごいなと思えるくらい簡単にキャラクターを作ることができますね。ゲームのキャラメイクに近い感じでゲージをいじって調整もできます。こんなに手軽に3Dキャラクターデザインができる日が来るとは驚きましたね。
3Dモデリングソフトは基本的に有償ソフトばかりですし、しかも優秀なソフトは大体お高いですからねー。今の所ベータ版なのでできることに限りがありますが、それでもバージョンアップと共にできることが増えていくでしょうし将来性の高いソフトだと思います。このVRoid Studioの登場によって新たに3Dの世界に入ってくる人もいそうですし、興味のある方はぜひ試してみることをおすすめします。
興味のある人はぜひVRoid Studioをダウンロードしてみてはいかがでしょうか?